Works  —  建設/AI研修・コンサルティング

50名全員がAIを使う会社へ。研修と社内ルールを、同時に整えた話

利用率 12%→86%
改善提案 3か月で41件
業種建設
規模年商11億円/従業員50名/関西
ご利用サービスAI研修・コンサルティング(全4回)
ご相談時の状況AIを使えるのは一部の若手だけ。会社としての基準がなく、使い方も人によってばらばらでした。

※ ご要望により社名は伏せています。数値はいずれも実測値です。

相談をいただいた時点の状況

年商11億円、従業員50名。関西の総合建設会社です。管理部長からご連絡をいただきました。社内でAI活用を推進する担当を任されたものの、何から手を付ければいいか分からない、というご相談でした。

社内の状況を伺うと、AIを使っているのは20代の若手が数名だけ。しかも各自が自己流で、会社としての基準は何もありませんでした。

「使っている人と使っていない人の差が、どんどん開いているんです」と管理部長。ある部署では議事録が自動で整うのに、隣の部署では相変わらず手打ち。同じ会社のなかで、生産性に明確な差が生まれていました。

経営層は「使ったほうがいい」と考えていました。ただ何を入力してよいのかのルールがないため、積極的に推奨できずにいた。「取引先の図面を入れていいのか」「見積金額はどうなのか」。誰も答えられない状態です。

実際、若手の1人が取引先の名前を含む文章をそのまま入力していたことが分かり、部長が肝を冷やしたことがあったそうです。ルールがない状態での利用は、便利であると同時に危うい。

最初にやったこと ── 「何に使えるか」を業務から洗い出す

研修の設計に入る前に、1か月かけてこの会社の業務を洗い出すことから始めました。

一般的なAI研修はしません。「ChatGPTとは何か」「プロンプトのコツ10選」といった内容は、聞いた翌週には忘れられます。自社の仕事で試さないと、身につかないからです。

各部署から2名ずつ、計10名にヒアリングしました。聞いたのは1つだけです。「毎週やっている作業で、面倒だと思うものを3つ挙げてください」。

出てきた30項目を整理すると、AIで手が付く業務が11、付かない業務が19に分かれました。この「付かない19」を先に確定させたことが、あとで効きます。

部署AIで手が付く業務現状の所要時間
工事部日報・週報の作成1人あたり週2.5時間
工事部施工計画書の下書き1件あたり4時間
積算部過去見積の検索と参照1件あたり40分
営業部提案資料のたたき台作成1件あたり2時間
営業部顧客への報告メール1通20分
総務部議事録の作成1回90分
総務部社内規程の検索と回答1件15分

この一覧を作った時点で、管理部長から「これがあれば社内を説得できます」と言われました。抽象論では人は動きません。自分の仕事の名前が入った一覧があると、話が具体になります。

打ち手① 全4回の研修を設計した

研修は全4回、2か月半で組みました。

対象内容時間
第1回全社員50名何ができて、何ができないか。認識を揃える90分
第2回工事部・積算部日報/施工計画書/見積検索を実際に触る150分
第3回営業部・総務部提案資料/報告メール/議事録を実際に触る150分
第4回全社員50名社内ルールの共有と、改善提案の出し方90分

第1回で全員を対象にしたのには理由があります。使わない人にも「何ができるか」を知ってもらわないと、使う人が浮いてしまうからです。「あいつは楽をしている」という空気は、定着の最大の敵です。

第2回と第3回は部署別にして、時間を長めに取りました。研修時間の6割を、手を動かす時間に充てています。聞くだけの研修は、翌日には残りません。

教材には、実際の業務データを使いました。過去の日報、実際の議事録、本物の見積書。もちろん研修用に社名などは伏せています。「自分の仕事がこう変わるのか」が、その場で分かるようにしました。

打ち手② 「使ってはいけない」を先に決めた

研修と並行して、いちばん時間をかけたのが社内ルールの整備でした。

多くの会社が、ここを後回しにします。逆です。使ってよい範囲がはっきりしないと、慎重な人ほど使いません。そして慎重な人ほど、たいてい仕事ができます。

ルールはA4で2枚に収めました。長い規程は読まれません。

  • 入力してよい情報:一般公開されている情報、社内の定型文、匿名化した業務データ
  • 確認が必要な情報:取引先名を含む文書、金額を含む見積、図面
  • 入力してはいけない情報:個人情報、未公表の入札情報、契約書の全文
  • 使ってよいサービス:会社が契約した2つのみ。無料版の業務利用は禁止
  • 成果物の扱い:AIが出したものは必ず人が確認してから使う。無確認での外部送付は禁止

「確認が必要」という中間の区分を設けたのがポイントです。白黒で分けると、グレーの場面で判断できずに止まります。迷ったら管理部長に聞く、という逃げ道を用意しました。

契約形態の確認は必須

サービスによって、入力内容が学習に使われるかどうかが変わります。法人向けの契約なら学習に使われない設定が可能なものが多い。ここを確認せずにルールだけ作っても、意味がありません。

打ち手③ 改善提案の受け皿をつくった

3つ目が、研修で終わらせないための仕掛けです。

研修の最大の失敗パターンは、「やって終わり」です。受講した直後は盛り上がりますが、2週間もすれば元に戻る。これを防ぐには、気づいたことを出せる場が要ります。

社内チャットに専用のチャンネルを1つ作りました。ルールは3つだけです。

  1. うまくいったことを書く(他部署が真似できる)
  2. うまくいかなかったことも書く(同じ失敗を防げる)
  3. 誰も否定しない(否定が入ると、誰も書かなくなる)

最初の2週間は投稿が3件しかありませんでした。そこで管理部長と私が、意識的に書き込むようにしました。最初の10件は、旗を振る側が書く必要があります。

1か月経つと、現場の監督から投稿が出はじめました。「施工計画書の下書き、この聞き方だと精度が上がる」といった実務的な内容です。3か月後には累計41件になっていました。

つまずいた点 ── 第2回研修での空気

第2回の工事部向け研修で、明らかに空気が重い時間がありました。

40代・50代の監督が数名、腕を組んだまま画面を見ようとしない。第1回では和やかだったのに、実際に手を動かす段になって固くなっていました。

休憩時間に、そのうちの1人に話を聞きました。

「若い連中の前で、パソコンが分からんところを見せたくないんです」

技術の問題ではありませんでした。人前で不慣れを晒すことへの抵抗です。これは研修設計の側のミスでした。

第3回からは、進め方を変えました。2人1組にして、必ず年次の近い者どうしを組ませる。そして最初の20分は、講師が画面を見て回らない時間にしました。分からないところを、隣の人にだけ聞ける時間です。

これで空気が変わりました。第4回では、その監督が自分から質問をされていました。研修がうまくいかないとき、原因は内容ではなく場のつくり方にあることが多いと、あらためて感じた場面でした。

結果 ── 利用率12%から86%へ

研修終了から3か月後の数字です。

週1回以上AIを業務で使っている社員の割合が、12%から86%になりました。50名中43名です。

使っていない7名は、現場作業が中心で事務作業がほとんどない職種の方々でした。無理に使わせていません。必要のない人に使わせるのは、生産性を下げるだけです。

社内チャットへの改善提案は3か月で41件。うち12件が実際の業務手順に反映されました。

業務時間の削減も出ています。議事録は90分から22分、施工計画書の下書きは4時間から1時間20分。ただしこの案件では、時間削減より「会社としての基準ができたこと」のほうが価値が大きいと考えています。

研修の成果は、利用率で測る

満足度アンケートは当てになりません。研修直後は誰でも満足しています。3か月後の利用率で測ってください。ここで数字が出ないなら、その研修は効いていません。

支援の進め方とスケジュール

全4回シリーズ(100万円・税別)に、事前の業務洗い出しと事後の定着支援を含めた形です。

期間やったこと
事前1か月各部署10名へのヒアリング。業務30項目の洗い出しと分類
1か月目第1回研修(全社員)。社内ルールの草案作成
2か月目第2回・第3回研修(部署別)。ルールの最終化
2.5か月目第4回研修(全社員)。改善提案チャンネルの開設
事後3か月月1回のフォロー。利用率の測定と、つまずきの解消

事後3か月のフォローを必ず入れます。ここがない研修は、ほぼ確実に元に戻ります。月1回、1時間のオンラインで十分です。

フォローで見るのは、利用率と改善提案の件数だけ。この2つが伸びていれば、細かいことは気にしません。

費用と、投資として見たときの回収

100万円(税別)でした。50名で割ると、1人あたり2万円です。

削減された業務時間を集計すると、月あたり約110時間。人件費換算で年間260万円程度になります。単純計算では5か月ほどで回収している計算です。

ただし、この案件でお伝えしたかったのは金額ではありません。ルールがないまま使い続けるリスクのほうが、はるかに大きい。情報漏洩が一度でも起きれば、失う金額は桁が変わります。

研修費用は、その意味で保険に近い性格もあります。金額だけで判断すべきものではないと考えています。

やらなかったこと ── ツールを増やさなかった

研修の設計時に、あえて決めたことがあります。使うサービスを2つに絞り、それ以上増やさないことです。

AI関連のサービスは次々に出てきます。「あれも便利らしい」と増やしていくと、社内で使うものがばらばらになり、ノウハウが共有できなくなります。

契約したのは、汎用の対話型AIが1つと、議事録用のツールが1つ。それだけです。専用ツールの導入は、少なくとも1年は見送ると決めました。

管理部長からは「もっと便利なものがあるのでは」と何度か聞かれました。お答えしたのは、「便利さより、全員が同じものを使っていることのほうが価値があります」ということです。

ツールを絞る理由

サービスを増やすと、ルールもその数だけ必要になります。管理コストが上がり、結局どれも中途半端になる。まず2つで、業務のどこに効くかを見極めるほうが確実です。

研修で使わなかった教材

一般的なAI研修で使われるが、この案件では使わなかったものを挙げておきます。

  • プロンプトのテクニック集──覚えられません。業務ごとの型を渡すほうが実用的です
  • AIの仕組みの解説──知らなくても使えます。興味のある人だけ、あとで調べれば十分
  • 他社の成功事例──「うちとは違う」で終わります。自社の業務を題材にするほうが速い
  • 将来予測の話──盛り上がりますが、翌週の仕事は何も変わりません
  • 資格や検定の紹介──業務で使えることと、資格は別の話です

代わりに時間を使ったのは、実際の業務データで手を動かす時間です。研修全体の6割をここに充てました。

研修後のアンケートで最も評価が高かったのは、「自分の日報を実際に作ってみた」時間でした。抽象的な説明より、自分の仕事が目の前で変わることのほうが、はるかに強く伝わります。

よくいただく質問

「何名から実施できますか」──10名程度から可能です。ただし部署別の回を分ける意味があるのは20名以上。それ未満なら全2回に圧縮します。

「オンラインでもできますか」──できますが、第2回・第3回は対面をお勧めします。手が止まったときに、横から画面を見て助ける必要があるためです。第1回と第4回はオンラインで問題ありません。

「経営層も参加すべきですか」──必ず参加してください。とくに第1回と第4回です。経営層が出ていない研修は、「やらされている」と受け取られます。

「効果はどう測りますか」──3か月後の利用率です。満足度アンケートは当てになりません。研修直後は誰でも満足しています。

「1回だけでもいいですか」──1回では定着しません。実際にやってみると必ず詰まる箇所が出るので、2回目以降でそこを潰す必要があります。単発をご希望の場合は、その旨をお伝えしたうえでお受けしています。

いま、どうなっているか

研修終了から1年が経ちました。利用率は86%を維持しています。

社内ルールは、管理部長が半年ごとに見直しておられます。サービス側の仕様が変わることがあるためです。この見直しも、社内で回るようになりました。

改善提案チャンネルは、いまも動いています。累計は100件を超えました。最近は「この作業、システム化できないか」という提案が増えてきたそうです。AIの次の段階に、自然に移りつつあります。

同じ状況の会社へ

「社員がAIを使わない」という状態には、たいてい3つの原因のどれかがあります。

  1. 何に使えるか分からない──業務から洗い出せば解決します
  2. 使っていいのか分からない──ルールを2枚にまとめれば解決します
  3. 人前で不慣れを晒したくない──研修の組み方で解決します

どれも、本人のやる気の問題ではありません。環境の問題です。「意識が低い」と言って終わらせると、いつまでも変わりません。

順番としては、2番目のルールから手を付けるのが安全です。使ってよい範囲が決まれば、慎重な人も動けるようになります。そこから業務の洗い出しに進むのが、リスクの少ない進め方です。

まず何から

無料相談では、社内ルールに何を書くべきかをお伝えします。A4で2枚です。テンプレートをそのまま渡すことはしません。使っているサービスと業種によって、書くべき内容が変わるためです。

研修の中身を、もう少し詳しく

第1回:全社員50名/90分

前半40分で「何ができて、何ができないか」を、この会社の業務を例に説明します。抽象的な話は一切しません。実際の日報、実際の議事録を画面に出して、目の前で変わるところを見てもらいます。

後半40分は、全員が自分の端末で1つだけ試します。題材は「先週の会議の議事録を整える」。全員が同じ題材をやることで、うまくいった人の画面を全体で共有できます。

最後の10分で、社長から一言いただきました。経営層が「会社としてこれを進める」と明言する時間を、必ず入れます。ここがないと「個人の趣味」で終わります。

第2回:工事部・積算部/150分

日報、施工計画書の下書き、過去見積の検索。この3つを実際に触ります。時間の6割が手を動かす時間です。

施工計画書は、この会社で最も効果が大きい業務でした。4時間かかっていたものが1時間20分に。ただし安全に関わる記述は必ず人が書くというルールを、この回で明確にしています。

第3回:営業部・総務部/150分

提案資料のたたき台、顧客への報告メール、議事録。営業部からは「提案書の骨組みが数分でできる」という反応が最も大きかった。

総務部では、社内規程の検索が意外に効きました。「この場合の出張手当は」という問い合わせに、規程を参照しながら答えられるようにしています。

第4回:全社員50名/90分

社内ルールの共有と、改善提案の出し方。ここで初めてルールを配ります。先に制約を出すと、使う前から萎縮します。一度使ってみたあとのほうが、ルールの意味が理解されます。

3か月後に測った、部署別の利用率

部署人数利用率よく使われている業務
工事部22名82%日報、施工計画書の下書き
積算部8名100%過去見積の検索、数量の確認
営業部9名100%提案資料、報告メール
総務部6名100%議事録、社内規程の検索
役員・管理5名80%資料の要約、文面の相談

工事部の82%が最も低い数字です。現場作業が中心で、事務作業がほとんどない職種の方が4名含まれているためです。この4名には使わせていません。必要のない人に使わせるのは、生産性を下げるだけです。

積算部の100%は予想外でした。ベテランが多い部署で、当初はいちばん抵抗があると見ていました。実際には「過去見積を探す時間」への不満が強く、それが解消されたことで一気に浸透しています。

抵抗の大きさは年齢では決まりません。いま何に困っているかで決まります。

研修で配った資料の中身

配布物は3点だけです。分厚い資料は配りません。

  1. 業務別の型集(A4・6枚)──日報、施工計画書、議事録など、この会社の業務ごとに「こう聞けばこう返ってくる」を具体例つきで。汎用的なテクニック集ではなく、自社の業務に限定したもの
  2. 社内ルール(A4・2枚)──入力してよい情報/確認が必要な情報/入力してはいけない情報。判断に迷ったときの相談先も明記
  3. 困ったときの1枚(A4・1枚)──「思った答えが出ない」「長すぎる」など、よくある詰まり方と対処法

3つ目が意外に使われています。研修から2週間ほど経つと、必ず「うまくいかない」場面が出ます。そのときに手元に1枚あるかどうかで、続けるか諦めるかが分かれます。

逆に配らなかったのは、AIの仕組みの解説と、他社の事例集です。読まれない資料を配ると、配布物全体が読まれなくなります。

型集は、研修後も社内で更新されています。改善提案チャンネルで出たものを、管理部長が四半期ごとに追記する運用です。1年で12ページまで増えました。

経営者からよくいただく反論と、それへの答え

「研修をやっても、どうせ使われない」──半分正しいです。1回きりの研修は、ほぼ使われません。この案件で4回に分け、事後3か月のフォローを入れたのはそのためです。定着まで設計に含めないなら、研修はやらないほうがいいとさえ思います。

「若手だけでいいのでは」──第1回を全社員にした理由がここです。使わない人にも「何ができるか」を知ってもらわないと、使う人が浮きます。「あいつは楽をしている」という空気は、定着の最大の敵です。

「ルールを作ると、萎縮しませんか」──逆です。使ってよい範囲がはっきりしないと、慎重な人ほど使いません。そして慎重な人ほど、たいてい仕事ができます。ルールは制約ではなく、安心して使うための土台です。

「うちの規模では大げさでは」──10名程度から実施できます。ただし部署別に回を分ける意味があるのは20名以上。それ未満なら全2回に圧縮します。規模より、業務の種類が何通りあるかで決めます。

「経営層も出ないといけませんか」──第1回と第4回は必ず。経営層が出ていない研修は「やらされている」と受け取られます。第1回の最後に社長から一言いただく時間を、必ず設けています。

この支援の、次にあるもの

この事例では利用率を86%まで引き上げました。次の段階は、個人の業務改善から、部門をまたぐ仕組みづくりへの移行です。実際、改善提案チャンネルには「この作業、システム化できないか」という声が増えてきています。

研修は入口です。全員が使える状態を作ったあと、何を作るかが本題になります。

私たちが月次顧問という形をとっているのは、この「次」に付き合うためです。プロジェクト型で一度きりの支援にすると、仕組みは残っても、次の判断のときに相談先がなくなります。

逆に、社内で回るようになった領域からは、こちらの関与を意図的に減らしていきます。ずっと同じ量で入り続ける支援は、依存を作るだけだと考えています。

この会社でも、AI活用の領域についてはすでに関与を大きく減らしました。月次会議に同席する程度で、実務はすべて社内で回っています。

最後に ── この支援を振り返って

1年後の追跡調査で、興味深い結果が出ました。利用率が最も高い部署と、改善提案の件数が最も多い部署が一致していなかったのです。使うことと、改善を考えることは、別の能力だということかもしれません。

管理部長からは「研修より、そのあとの3か月のフォローに価値があった」と言われました。研修は入口を作るだけで、定着は別の作業です。ここを切り離して考えるべきだと、私たちも学びました。

最後に、研修を設計する側の反省も書いておきます。第2回で空気が重くなったのは、内容の問題ではなく場のつくり方の問題でした。人前で不慣れを晒したくないという感情を、設計に織り込めていなかった。以降、私たちが行う研修では必ず「講師が画面を見て回らない時間」を最初に置くようにしています。この案件から得た、最も大きな学びです。

研修から1年が経ち、利用率86%は維持されています。維持できている理由は、改善提案チャンネルが動き続けていることだと考えています。使い方を教えることより、使った人が発言できる場を作ることのほうが、定着には効きます。

研修で使った教材は、すべて社内に残しています。新入社員が入ったときに、同じ内容を社内で実施できる形にしてあります。外部に依存し続ける設計にはしていません。

1年後に新入社員3名へ社内で実施されましたが、追加の支援は不要でした。

また、研修後に社内で作られた「型集」は、1年で6ページから12ページまで増えました。管理部長が四半期ごとに追記されています。外部が渡したものより、自社で育てたもののほうが使われる。これはどの会社でも共通する傾向です。

研修の実施形態についても補足しておきます。第1回と第4回はオンラインでも可能ですが、第2回と第3回は対面をお勧めしています。手が止まったときに、横から画面を見て助ける必要があるためです。この会社では4回とも対面で実施しました。

この事例に関するご質問

この事例について詳しく聞きたい、自社の場合はどうかを知りたい、という方は、無料相談でお受けしています。30分、オンラインです。

事例の会社と業種や規模が違っても構いません。むしろ、違う条件での話のほうが、お互いに得るものが多いと思っています。

よくお受けするのは「うちの規模でも同じことができるか」というご質問です。答えは、たいてい「できるが、やり方は変わる」です。年商1億円の会社と10億円の会社では、同じ課題でも打ち手が変わります。そこをその場でお話しします。

支援に入る前に、必ず確認していること

どの案件でも、契約の前に4つのことを確認します。ここが揃っていない状態で始めると、途中で止まるからです。

  1. 経営者が、この件に時間を使う気があるか。現場に任せきりにする前提の依頼は、お断りすることがあります。数字と方針に関わる話は、経営者が入らないと決まりません
  2. 社内に、一緒に動く人が1人いるか。外部だけでは動きません。窓口になる方が1名いれば十分です。専任である必要はありません
  3. いま何が起きているかを、数字で測れる状態か。測れないなら、測るところから始めます。ここに1か月かかることもあります
  4. 半年から1年、続ける覚悟があるか。3か月で結果を求められる場合は、この支援は向きません。正直にそうお伝えします

4つ目でお断りしたことも、実際にあります。急いでいる会社に「時間がかかります」と言うのは気が引けますが、合わない支援を始めるほうが、お互いに損をします。

逆に、この4つが揃っていれば、業種や規模はあまり関係ありません。年商1億円の会社でも、10億円の会社でも、やることの本質は変わらないからです。

他のコンサルティング会社との違い

「他社と何が違うのか」とよく聞かれます。正直にお答えすると、やっていること自体は、そこまで変わりません。分析して、設計して、実行して、定着させる。手順は業界の標準です。

違いがあるとすれば、3つだと考えています。

項目一般的なコンサルティングLuzetra
業界の理解ヒアリングで把握するリフォーム経営25年。前提の説明が要らない
実行の範囲助言まで。実行は自社かベンダー開発まで一社で行う。切れ目がない
成果の判定報告書と定性評価着手前に実測した数字と比較する

2つ目が、実務では最も効きます。「こういう仕組みがあるといい」で終わらず、その仕組みを実際に作れる。ここでベンダーを挟むと、要件の翻訳に時間がかかり、意図もずれます。

3つ目は、当たり前のようで実行されていないことが多い項目です。着手前に測っていなければ、効果は比較できません。「体感で楽になった」は成果ではない、というのが基本姿勢です。

この事例をご覧になった方へ

ここまで読んでいただいて、「うちも同じかもしれない」と思われたなら、まず各部署に「毎週やっている面倒な作業を3つ」聞いてみてください。30分で集まります。

それをやったうえで、判断がつかなければご相談ください。30分の無料相談では、売り込みをしません。状況を伺って、何が効きそうかだけをお伝えします。その場で契約をお願いすることはありません。

合わないと判断したときは、そう申し上げます。「いまは研修を実施するの段階ではない」とお伝えして終わったご相談も、実際にあります。無理に契約しても、お互いに時間を失うだけだからです。

ご相談の前に用意していただきたいもの

直近3期の決算書があると、話が早く進みます。なければ試算表でも構いません。数字がなくても相談は可能ですが、具体的な話に入るまでに1回多く打ち合わせが必要になります。

Result

数字でみる結果

項目支援前支援後
AI利用率12%86%
社内の改善提案3か月で41件
研修後の定着全部署で運用中

Voice

「研修を受けて終わり、という形にならなかったのが良かった。今も現場から提案が出ています。」

建設/管理部長

まずは、現状を一度整理してみませんか。

売り込みはしません。25年の現場経験から、御社の状況に何が効くかだけをお伝えします。